私が愛してやまない建築家「アルヴァ・アールト(アアルト)」の自宅兼アトリエを紹介させて戴きます。
写真は2005年に新婚旅行で北欧を訪れた際のもので、途中カメラを破損してしまった為、携帯のカメラでの撮影したものとなっています。
画像が若干不鮮明な所がありますが予めご了承下さい。
この家はフィンランドの首都ヘルシンキの中心部から約1.5kmほど北西にあります。
詳しい位置はアアルト財団のHPでご確認して戴きたいのですが、4番トラムに乗って終点「Lasi Palats(確か・・・)」で降りて数分歩くと到着します。
内部はツアーのみで見学可能で、現地の旅行会社で予約しようと思ったのですが、電話予約でも可能だったので直接伺う事にしました。
これから見学に行く予定の方は、ツアーは時間によって別けられているので下記にてご確認の上お出掛けください。(予約方法等が変わっているかもしれません)
→アアルトの自邸までの詳しい行き方。予約方法はアアルト財団のHPにてご確認下さい
外観は焦げ茶に塗られた木の部分と白いレンガ積みの外観が絶妙なバランスで構成されています。
道路側の入口から見える外観とはガラリと雰囲気が変わり、ちょっと田舎に佇む別荘のようにも見えます。
この白い部分はアアルトのアトリエだった部分。
レンガに漆喰を塗り、一部がはげかかっている感じがいいんですね。
アトリエ部分は吹き抜けになっており、自然光を取り入れる贅沢な空間。
太陽高度が低いフィンランドで充分に光を取り込むために窓を高いところに設けているのもポントです。
また、一つの空間内に様々な場が散りばめられており、アイデアを練る所、模型を造る所、製図をする場所といった感じで空間に変化があるのが見て取れます。
リビングにはアアルトがデザインしたペンダントライトBeehiveがぶら下がり印象的でした。
ゼブラ柄のリクライニングチェアはアルテック400。
そう間単にこのアームチェアはコーディネートできません(笑)
各部屋は緩く繋がっており、引き戸も多用されていました。
広すぎない空間が落ち着きます。
使っている素材はどれも素朴で、あまり高級感を感じませんが、いい雰囲気です。
キッチンはセミオープンでこのように引き戸を開けると配膳ができる様になっていました。
北欧の住宅には暖炉が欠かせません。
暖炉に火が灯っていなくても温かみを感じるのは、アアルトが素材をうまく組み合わせているからなのでしょう。
かっこいいとか、洗練されているという表現よりは、どこかあったかみの感じる落ち着く住まいなのです。
このような雰囲気の家は真似するのがとても難しく、写真でもうまく伝えられません。
やはり、現地に行って目で見ないとこの感覚は身につきません。
↑googleマップにてアアルトの自邸の位置を示しています。
「大きな地図で見る」をクリックして航空写真やストリートビューで外観を見ることが出来ます。(人マークをクリックしてもストリートビューになります)
ストリートビューモードでは他のユーザーさんが撮影した写真がクリップされているのでそちらも併せてご覧下さい。
ツアー時間前になると、観光客が数名この家の前に集まってきます。
前日に電話で名前だけを告げ予約したものの非常に不安な状況でしたが、開始時間直前に鍵を持ったアアルト財団の方が来て、その場で受け付けになりました。
目立った看板などもなく、ココでいいのかな?と不安になりながら待ちましたが、特に問題なく見学ができました。
飛び込みでも参加できるそうですが、団体客などと重なってしまうと難しいかもしれません。(2005年5月時点)
ご参考まで・・・
おまけで、お勧めのアルヴァ・アアルトの書籍を一冊ご紹介します。
齋藤 裕氏の美しい写真でアルヴァ・アアルトの建築物を紹介してます。
建築書の中でこの金額でこのボリュームであればお得だと思います。