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自然の中に造りだした建築的造形物〜テンペリアウキオ教会atヘルシンキ
2010.10.04 Monday
前回はフランクロイドライト設計のユニティテンプルを紹介したので、今回は北欧の教会・ヘルシンキ(フィンランド)にあるを紹介いたします。
※カメラ故障の為、携帯電話で撮影した写真です、画像荒くてすみません。。。
テンペリアウキオ教会は1969年にスオマライネン兄弟の設計で建てられたルーテル派の教会です。
設計コンペによってこの建物が選ばれ建築に至ったわけですが・・・
とても、40年以上も前にデザインされたとは思えない斬新な設計です。
このテンペリアウキオ教会は巨岩をくり貫いて造ったという建物。
ヘルシンキの地層は同様の岩石で覆われていて、その特徴を活かした建築となっています。
掘り出した岩の上にひょこんとコイル状の屋根が載っているのです。
その自然の造形を活かした教会は、建物という建築的な要素より、自然の荒々しさがひきたつ美しい造形物です。
自然の部分と、築造した部分の境はこういった床の廃水処理方法などからうかがう事が出来ます。
湧水が床に溢れないように溝を造って処理しているようです。
外に出て岩山の上に登り屋根を見るとこんな感じです。
大きな岩山の中に、これほど美しい空間が広がっているとは想像できませんよね。
こちらは携帯で撮影した動画です。
パノラマでテンペリアウキオ教会の内部をご覧いただけます。
再生後に現れる関連ビデオの方が高画質でいい動画ですが、宜しければご覧下さい。
美しいパイプオルガンも設置され、結婚式やコンサートも行われるそうです。
ドーム状で反響もよく音楽的にも素晴らしいホールだとか。。。
ぜひ、フィンランドにお出かけの機会がありましたらテンペリアウキオ教会に訪れてみてください。
綺麗な写真でその魅力を伝えられないのが悔しいです。
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今回は北欧モダンというテーマには必ずしもそぐわなかったですが、北欧のデザインの根底にはこういった自然を大切にする気持ちが多く込められているような気がします。
マリメッコのテキスタイルはもちろん、アルヴァアアルトのフラワーベースなどは自然や大地から切り取った造形が活かされている好例だと思います。
その自然を愛する精神が北欧デザインの核なんでしょうね。
→アルヴァアアルトのフラワーベース(楽天)
※フィンランドの湖やフィヨルドの海岸をイメージしてデザインされたといわれています。